KiCad は高機能な EDA ツールですが、全ての部品に対してフットプリントが提供されているわけではありません。
特に新しい IC やメーカー独自部品では、フットプリントを自作するケースも多いです。そこで有効なのが Ultra Librarian です。メーカーが公開しているフットプリントをダウンロードして、KiCad で使用することで効率良く設計を行えます。
本記事では、Ultra Librarian からフットプリントを取得し、KiCadで実際に使える状態にするまでの流れを解説します。
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オススメの参考書
KiCad の基本操作から実用的な基板設計までを丁寧に解説した一冊です。多層基板や差動配線など高度な機能にも対応しており、付属の DVD で実践も可能です。初心者から中級者の方に最適な一冊です。
Ultra Librarianとは
Ultra Librarian は、半導体メーカーや電子部品メーカーが提供する公式ライブラリデータを集約したサービスです。
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シンボル、フットプリント、3Dモデルをワンセットで入手できる点が特徴で、部品選定から基板設計までの手戻りを減らせます。
KiCad の標準ライブラリに存在しない部品や、メーカー推奨形状を使いたい場合にオススメです。
Ultra Librarianからシンボルをダウンロード
それでは Ultra Librarian からシンボルをダウンロードする手順を紹介します。
はじめて利用する人はWEBサイトの右上からアカウントを登録しましょう。
アカウントを登録する
下記のボタンをクリックし、Ultra Librarian の公式サイトを開きます。
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画面右上の[Sign Up]または[Register]をクリックします。

アカウント情報を入力し、利用規約とプライバシーポリシーを確認し、チェックを入れます。
- メールアドレス
- 名前
- 苗字
- 会社名
- 業種
- 推奨CADツール
- 国名
- パスワード

[Create Account]をクリックします。登録したメールアドレス宛に確認メールが届くので、本文内のリンクをクリックして認証を完了させます。
部品を検索する
公式サイトの中央付近にある検索バーに部品型番を入力します。

ここでは検索バーに「PKM13EPYH4000-A0」と入力してEnterをクリックします。
検索結果一覧に型番にヒットした部品が表示されます。※ヒットしない部品もあります。

該当する部品を選ぶとシンボル、フットプリント、3Dデータのプレビューが表示される画面に切り替わります。
プレビューを確認して問題無ければ、画面下側の[ダウンロード]をクリックします。

画面が切り替わり、EDA の一覧が表示されます。その中から KiCad を選択します。
現在はバージョン5とバージョン6以降の2種類を選択できますので、最新の KiCad を使用している場合はバージョン6以降を選択してください。
また、3Dデータもダウンロードしたい場合は3D CAD Modelを選択します。ファイルの種類はSTEPファイルを選択しましょう。

シンボルやフットプリント、3Dデータは1つのフォルダの中に格納されていて圧縮ファイルでダウンロードされます。ダウンロードが完了すると、次のようなポップアップ画面が表示されます。

KiCadにフットプリントライブラリを登録する
Ultra Librarian でダウンロードした圧縮ファイルを解凍しましょう。
解凍すると、以下のような構成になっています。
- 3Dモデル:
.step
KiCADv6
- シンボル:
.kicad_sym - フットプリント:
.kicad_mod

フットプリントを追加する
KiCad のプロジェクトファイルにフットプリントライブラリを保管するフォルダを作成します。ここでは Library という名前でフォルダを作成します。
そのフォルダに Ultra Librarian でダウンロードしたフットプリントのデータが保存されているフォルダを保管します。

KiCad を起動して、フットプリントエディターを開きます。
メニュバーから [ファイル] -> [ライブラリを追加] の順に選択します。

ライブラリ テーブル追加画面が開くので、「プロジェクト」を選択します。

Library フォルダに保管したフットプリントのデータが保存されているフォルダを選択します。

フットプリントエディターにフットプリントが追加され、部品の型番で検索すると選択できます。

3Dデータを割り当てる
Library フォルダに Ultra Librarian でダウンロードした3Dデータ(*.step)を保存します。

フットプリントエディターを開きます。3Dデータを割り当てたいフットプリントを選択し、プロパティを開きます。
プロパティは右上のメニューバーから [ファイル] -> [フットプリントのプロパティ] を選択します。

フットプリントのプロパティ画面が開くので、[3D モデル] にタブを切り替えます。

フォルダ [] を選択して3D モデルを選択する画面を開くので、Library フォルダに保管した3Dデータを選択します。

3D モデルのプレビューが表示されたら、[OK]ボタンをクリックします。これでフットプリントに対して3D モデルの割り当てが完了しました。

まとめ
Ultra Librarian を使えば、KiCad で不足しがちなフットプリントを効率よく補うことができます。
アカウント作成から検索、ダウンロード、ライブラリ登録までの手順はシンプルですので、初心者の方でも扱いやすいです。
ただし、データシートとの照合や最終確認は必須です。正確なフットプリントを活用し、KiCadでの基板設計品質とスピードを両立させましょう。


以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。


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